かえりみる習慣

昨日書いた「久しぶりに読んだ本」というのは、
「パンを耕した男」
という題名です。
福島県にある「銀嶺食品」社長の、大橋さんという人の話。

この社長さん、つねに死と隣り合わせの少年期を過ごしたそうです。
血友病で、激痛とたたかう毎日。
朝、目が覚めて、
「今日も、生きてる」
って確認するような人生。

生きることにくじけないばかりか、
親から引き継いだ会社に、新しい方向性を開いていったり。
すごいバイタリティ、もう、「すごい」としか言いようがないです。


以前、何かに、
「いま、この日本に生まれただけで、めちゃめちゃラッキー」
というようなことが、書いてありました。
世界標準で見ると、たしかにいまの日本は、平和で衛生的で文化的。
その中で、良識ある家庭に育てられ、健康な暮らしをしてる。
とーってもありがたい暮らしをしてる。

なんか、宗教的なこと書いてますが・・・
ボクは無宗教者で、「安田教を広めよう」なんて邪心もない(笑)
ただ、こういう話を読むと、
「ありがたいなぁ」と、「自分がなさけないなぁ」と、
2つの気持ちが起こってきます。

そして、
「本を読んだときだけ、こういう気持ちを感じる」んじゃなく、
「ふだんから、こういう気持ちを感じる」ことって、
大切なんではないかなぁ、と思います。


ふだんの生活で、
自分をかえりみたり、
深く感謝したり、
そういう習慣を持っている人のほうが、少ないような気がします。

うちの家族を見ても、
食事のときに「いただきます」「ごちそうさま」は言うけど、
合図として、言っているだけ。
敬虔なカトリックの家庭は、
夕食のときにみんなでお祈りしたりするのかもしれませんが、
いまの日本のほとんどの家庭は、そんなことしません。

このままでは、傲慢な個人主義がはびこってしまうんじゃないのかなぁ。
なんて、不安な気持ちになってしまいます。
自分の子どもたちの言葉を聞いてると、
わが子ながら、とっても不安になる。

朝起きて、歯を磨くように、
食後に、お茶を飲むように、
落ち着いて、自分をかえりみる習慣を、
毎日の生活の中に、植えつけていきたいです。