潜入ルポ

ある先生から、ほかのパソコン教室の「潜入ルポ」をいただきました。
近所に教室ができたから、気になって、
入会希望者のフリをして、説明会に参加したようで (^^;
本来は、経営者がそういうことに敏感じゃなくちゃいけないのに、
ありがたいやら、申し訳ないやら。

同業他社の調査を、「スパイ行為」と悪くいう人もいるけど、
ボクは、反社会的なことをするのでなければ、
正当な経済活動だと思っています。
むしろ、他社に無関心というのは、独善に陥りやすく、
お客様(生徒さん)にとっては、あまりよろしくないことかと。

ただ、「情報収集」一般に言えることですが、
気をつけないと、根本的なミスをしかねません。

どういうことかと言うと、
==========================
自分の方針がグラついているときは、あまり情報収集しない。
自分の方針が明確なときは、積極的に情報収集を心がける。
==========================
ということです。

「逆じゃないの?」って言われるかもしれませんが、
ボクは、自分の経験から、これが正しいと妄信しております(^^ゞ

たとえば、学生さんが勉強法を考えるとき。
自分の勉強法が確立していないと、人の勉強法が気になってしょうがない。
チョコマカと、勉強法を変えてみたり。
でも、そういうのって、時間と労力のムダになることが多いような。
ジタバタがんばってるワリに、成績も伸びなかったり。

勉強法が確立していないときは、浮気せず、
「当たり前の勉強法」で、しばらくガンバってみる。
逆に、自分の勉強法が確立して、自信があるときにこそ、
「ほかの勉強法」にアンテナを張ってみる。
そのほうが、ずっといい成果がありました。

どーじょーの方針についても、自信を失っていたころは、
あれこれ「情報収集」してました。
「月3000円で習い放題」というスクールを調査して、
ためしに、マネっこ教室を作ってみたことも。
そしたら、そこの経営者に、チンピラみたいに絡まれたり。
「どうやったら、新しいコースを取らせることができるか」みたいな、
信念の持てない指導で悩んだり。
ホント、ロクなことがなかった。

「どーじょーは、こういうスクールだ。
これで生徒さんに嫌われちゃったら、潔く教室をたたもう。」
そう覚悟して、
「どうしたら、生徒さんが喜んでくれるか」
「自分の理想とかけ離れているところは、どこか」
そういうことばかり考えるようになったら、
少しずつ自信が出てきて、仕事も楽しくなってきて。

さて、こういうときにこそ、
「ほかのスクールは、どんなことやってるのかな?
ヒントになることが、あるかも。」
と、調査しなきゃいけないんだと思います。

……と、前置きが、だいぶ長くなってしまった f(^^;)
その先生からの報告ですが、
否定的に思ったところと、肯定的に思ったところを、
一つずつ書きます。

まず、肯定的に思ったところ。

そこでの体験で、
「郵便番号を入力して、住所に変換する」とか、
「楽天トラベルで、旅行代が安くなる」とか、
「Google Earthで、近所を観察する」とか、
そんなことを説明してたそうです。
で、参加者が、感動していたとか。

そんなことって、ボクらには「日常」じゃないですか。
ネットショップやネットバンクはもちろん、
今日訪問する先を、事前にストリートビューでチェックしたり。
パソコンを使っていない人が感動する気持ちを、
わからなくなっちゃってる。

「これからパソコンを始めよう」という人の気持ち、
通ってくださっている生徒さんの気持ち、
そこからかけ離れてしまって、いい提案なんか、できるワケない。

うちの体験の内容も、
「初めて触れた人の気持ち」に共感して、
もう一度、考え直してみないといけない。

次に、否定的に思ったところ。

その教室は、3駅離れたところから移転してきたということで、
「生徒が300人いたが、移転しても、100人がついてきてくれた」とか。
「説明会も、今後のスケジュールがいっぱい」だとか。

か・な・り、ウサン臭い。
こういうことを強調して、人を煽るような手法は、マネしちゃいけません。
じつはボクも、広告宣伝でこういう手法を使ったことがあります。
目先、入会者が増えて、うれしかったり。
でも、「ほんとうの問題」から、目がそれちゃう原因になります。
なんというか、麻薬みたいなリスクがある。

目先のことしか見えなくなって、こういう手法を取りたくなることもあるけど、
どーじょーは、誘惑に負けないようにしないと。
「みんな、入会してますよ」とか、「あなたも始めないと、遅れちゃうよ」とか、
そんなこと、その人がどーじょーに入るかどうかとは、関係ないでしょ。
「たのしそう」とか、「夢が持てる」とか、
そういう気持で、始めてもらいたい。
こういう手法は、マネしません。

最後に、
「潜入ルポ」を送ってくださった先生、
ありがとうございました <(_ _)>
報告内容の確認のため、
ボクも、この教室に潜入してみます、ハイ ヾ(@^▽^@)

↑冗談です、「潜入」はしません。

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