4泊5日漁業体験:2日目(2)

出港から2時間、ずっと「のんびりおしゃべり」ばかりで。
と、とつぜんベルが鳴って、みんな戦闘体制。
研修生(ボクとAさん)は、みんなのおジャマにならないよう、隅っこに張り付いて見学。

東山さんはウィンチのレバーに、ゲンジさんは船首のもやい綱のところに、布袋様(すみません、お名前知らない)と若手のハルオくんは船尾の網のほうへ。
みんな、配置に着きます。
やがて、操舵室から顔を出した親方が、「ハーーッ!」と大声で合図。
それと同時にゲンジさんがトンカチでレバーを叩いて、2隻の網入れ船をつないでいるもやい綱をはずす。
東山さんはウィンチを回転させ、布袋様は船尾から出て行く網にブイをつけて送り出す。

2隻の網入れ船は、それぞれ半円を描いて、円形に開いた網を閉じていきます。
閉じたところで、なぜかみんな、船べりに立ってオシッコをし始めるの(・・?
じつは、ここから1時間半ぐらいの間、まったく手が離せなくなるんですね。
それでみんな、ここぞとばかりに用を足すワケです。
それにしても、妙な光景(^_^.)

この後は、網上げ作業です。
ボクらも船尾に呼ばれ、お手伝い。
まぁ、お手伝い言っても、ジャマにしかなりませんがf(^^;)
クレーンで引き上げられた網を、みんなで均しながら甲板に広げていきます。

もー、ビックリ!
上から、海水と一緒に、イワシのミンチがドカドカと降ってくる。
「魚くさ~い」なんてかわいいこと、言ってられません。
合羽の上に、バラバラッ、バラバラッと、イワシが降ってくるんです。
そんなことにはお構いなしで、みんな黙々と作業を続けてる。

カルチャーショック!!
都会っ子のボクちゃんとAさんは、目がテンです。
「ワイン片手にルネッサンス」みたいな上品な仕事だなんて思ってなかったけど・・・
こんなにワイルドだとは、想像もしてませんでした。

それから、網を上げたり戻したり、前に送ったと思ったら後ろに送ったり。
親方の指示に従って、みんなで網を操作して、しぼり込んでいきます。
僚船との距離が10mぐらいまで網を狭めたところで、どこからともなく運搬船がやってきて、「コの字」になるように接触。
数人がそちらの船に飛び移って、「三角網」というもので魚をすくい上げていく。

1回に1トンぐらいかな、「ザザーーッ」と音を立てながらイワシが上がっていきます。
それを、運搬船の槽の中に入れていく。
そんな作業を、10数回くり返して終了。
あとは、網を送り出したり戻したりして整えます。

ここまでの一連の作業を終えたところで、何事もなかったようにみんなくつろぎ始める。
いやぁ、ものすごいところに来ちまったなぁ。
目が、目がテン(・。・;

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